続編を楽しみにしていますというコメントをいただきました。大変嬉しい限りです。

第27回定期演奏会 1970年11月28日(土) 県民会館大ホール

第1ステージ 合唱小曲集 指揮中嶋恒雄 Pf伴奏 音楽科2年 KNさん
  アヴェ ヴェルム コルプス
  アヴェ マリア
  溪川慕いて
  マトナの君よ
  ダメナノヨ
  我を見捨てて
  インスブルックよさらば
合唱小曲といっても様々ありますが、誰でも知っている曲、たとえば「わらべうた」を合唱曲に編曲したものなどではなく、元々合唱曲として作られたオリジナル合唱曲です。合唱を好む人ならお馴染みの曲がほとんどですが、当時の私にとっては初めて目にするものが多く、慣れるまで多少戸惑いも感じましたが、あらたに香り高い名曲の世界に触れた歓びもひとしおでした。

第2ステージ ベートーヴェン作曲 ミサ曲ハ長調より 指揮 工学部4年TSさん 
                          Pf伴奏 音楽科2年 KNさん 同1年 KHさん
  Kyrie
  Groria
  ソリストも、ソプラノ、アルトが合唱団OG テナーが大学院在学中のOB、バスが現役4年生という、合唱団メンバーだけで構成するといった、勇気あるステージです。

第3ステージ 混声合唱のための組曲「旅」 作曲 佐藤 真 作詞 田中清光 山ノ井 慎
                     指揮 工学部3年 MMさん Pf伴奏 音楽科2年 IMさん
アマチュア合唱団に人気があり、合唱コンクールなどで、中学生にも歌われることもある、よく知られた合唱組曲です。「なぎさあゆめば」なんて、夢見るような甘いメロディーで、BGMなどで流すにもピッタリだと思います。情感豊かに歌い上げる曲ですね。組曲を構成するそれぞれの曲が、青年の脆くも儚い希望と夢を美しい響きで表現した、親しみの持てる曲でした。

第4ステージ ハンガリア民謡組曲「マトラの風景」 作曲ゾルタン・コダーイ 訳詞 清水 脩 指揮 中嶋恒雄
これも、合唱をやらない人にはあまり馴染みがない曲かもしれません。専門家の中嶋先生から提案された曲だと思います。格調の高いものです。私は今も保存してありますが、楽譜係が頑張ってガリ版で印刷した手書きの楽譜を使って、一所懸命練習しました。あまり聞きなれないコダーイ独特というか、ハンガリーの風土への想像を掻き立てるような旋律の動き、和声の響きに新鮮さを感じたものでした。

この年は、始めと終わりのステージを常任指揮者中嶋恒雄先生に振ってもらい、中間の二つのステージを学生指揮者が振りました。
前回のステージと比べると、伴奏はあってもピアノのみ。 第4ステージは、無伴奏というシンプルなステージ構成でした。
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第28回定期演奏会 1972年1月16日 *****レクイエム演奏会***** 県民会館大ホール 
第1ステージ バッハ作曲「カンタータ第147番」
第2ステージ ヴァイオリン独奏
       バッハ作曲「無伴奏パルティータ第1番」
第3ステージ モーツァルト作曲「レクイエム K626」
 指揮:中嶋恒雄 ヴァイオリン:外山 滋 オーボー:吉水 洋 管弦楽:ツイス室内管弦楽団
   ソプラノ:志賀朝子 アルト:菊池洋子 テノール:篠崎義昭 バス:竹沢嘉明

前回のシンプルな構成の定演と比べ、この年は著名なプロ演奏家を招聘しての演奏会で、なかなか学生だけではこうした演奏会は開けません。中嶋先生のお力によるところが大きかったのだと思います。余談ですが、この記事を書き出して初めて気がついたことですがプログラムに、演奏会日時と場所が書かれていません。大事業となる演奏会を成功させようと準備に大わらわでプログラムの校正に十分目が行き渡らなかったのでしょう。学生手作りのプログラムの微笑ましいところかも知れません。当日配られて目を通すお客様には必要がないことではありますが、後年、振り返ってみると多少奇異に感ずることも確かですね。
例年の定演に向けた準備スケジュールと違うところは、1月8日に東京文化会館でリハーサル、同12日にオーケストラとソリストを迎えてのリハーサル、翌13日にリハーサルと言った熱の入れよう。都内にある大学合唱団と違って、地方の大学合唱団ならではなんでしょうね。
        

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