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手作りを始めたときは、まだ生まれたばかりの赤ちゃんというような小さなものでした。実験を重ねて、これはいけそうだなという感触をつかみ、徐々にスケールアップしていきました。発電した電力を蓄えるバッテリーも初めは1基でしたが、実際何かに活用するとなると1基だけでは物足りず、ベランダストッカーを改造してその中に自動車用バッテリーを4基並べました。ベランダストッカーですから、一応雨風には耐える構造なのですが、毎日こまめに点検することを考え、暫く室内に置いておくことにしたのですが、そのまま根が生えてしまって室内にデーンと場所をとっています。

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電圧は12Vと低いのですが、かなり大きい電流が流れることがあるため、結構太い電気ケーブルを使用します。電線取り扱い店でそれなりの電線を求めるとなると小分けして買うのが難しいので、自動車用品コーナーでバッテリーブースタケーブルを買い求め、両端のクリップ端子を切り落とし、中間のケーブルを使用しました。

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それなりの電力を通せる端子台を探したのですが、見つかりません。現役時代に設備設計をしていた感覚で簡単に手に入ると思っていたのですが、会社と取引のある専門商社を通して調達するというやり方は個人ではできません。秋葉原まで足を運べば手に入るのでしょうけれど、たかが端子台のためにそこまではやれないと思い、手に入る材料で手作りすることにしました。最大6基までのバッテリーが収まるよう、プラスとマイナスの2極の共通のベースを0.5mm厚の銅板で作り、ビスで容易に脱着できるように、5mm厚のアルミFB にネジを切って共締めとしました。たかが端子台に手間がかかりすぎ、凝りすぎという気もしますが、定年過ぎの道楽ですから。

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こうして、蓄えた電力を活用する道を検討するのですが、4基のバッテリーでも、1kWhそこそこの電力量では使える電気製品は限られます。また、直流12Vですから、一般の家庭電化製品はそのままでは使えません。勿論、DC-ACインバータを使ってAC100Vに変換する方法もありますが、安物のインバータでは安心できないし、変換時のロスもあります。一番良いのが直流12Vをそのまま使えるLED照明です。最近の電気製品コーナーで見かけるLED照明器具は、一般家庭ですぐ使えるようAC100Vを直流に変換する回路を内蔵しています。実際に発光するLEDは3Vとか12Vの直流で駆動しますから、そうしたLED部品を手に入れて、照明ケースも手作りで済ませます。幸い、仕事先のプラスチック加工会社で不良となって捨てられるプラスチック部品を使って、後は得意の工作です。壁の中に配線を通すのは一寸素人には抵抗があるので、目に付くところは電線モールで隠すやり方で配線しました。一部やりかけで裸の配線が空間を遊んでいます。
こうして、2階の部屋の照明を自家発電でまかなっています。照明のことですから、節約できた電気料金を計算してもたかが知れていますが、自前でこしらえた電気が実用に供しているというのは気分がいいものです。数年前に大騒ぎした計画停電などでも、ろうそくや懐中電灯でなく、普段使っている照明が使えるというのも大きなメリットです。
バッテリーが、果たして何年使えるのかなという懸案もありますが、いずれもう少し蓄電容量を増やすことや、新しいバッテリーが実用化されないかなという期待など、楽しみがまだまだ残っています。

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