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日本語を使う場合、漢字との付き合いは宿命づけられています。漢字を使うことに関しては賛否両論あるようですが私個人としてはある程度漢字を正しく使いこなしていく習慣を支持したいと思っています。その理由を述べよ、といわれてもその積極的な理由をいちいち挙げることにエネルギーを費やす暇はありませんし、逆に否定する意味が無いと言ったほうが気持ちに合っています。正しく使えない人がいても、その人を非難する気も到底ないし、それが世の自然かなと思うくらいです。唯、自分は正しい漢字を使って、できるだけ美しい漢字を書きたいと思っているだけです。
子どもの頃に、書道を習ったことはありませんし、なぜ漢字の魅力を感じるようになったのだろうかと考えても、ただ、「そこに漢字があるからだ」としか言えません。
学生の頃は、まだ漢字は正しく使えればいい位にしか考えていませんでしたが、社会に出てから、自己流ではいけないと漢字検定に合格する位の力を付けたいなと思い始めました。いざ、漢字検定の問題集を紐解いてみると、当用漢字程度なら読めることは読めるけれども、中々書けないものだと気付きました。本業である技術系の仕事をこなしながら無理しない範囲で合格できるのは「二級」あたりだとわかりました。テレビでよく顔を見かける宮崎美子さんが「一級」の持ち主だと聞きましたがそのまねはできません。

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その当時は、まだ「準一級」というのがなくて、「一級」のレベルは、「二級」とは段違いに難しく、こんな字は知ってるほうが変人だよ、というくらいに感じていましたが、「準一級」が出来て見ると、「これなら、少し努力すれば合格レベルに入れそうだ」と。

「準一級」を勉強してみて気が付いたことは、このレベルの力というのは、ただ記号としての漢字を正しく読み書きできることに留まらず、その漢字が使われる背景としての文化が見えて来る、というか、その文化を知らないと漢字を理解することがつまらないものになるということでした。「四字熟語」によって紹介される中国文化の偉大さに改めて感心してしまいました。昨近のマスコミで伝えられる中国人の行儀悪さを見るにつけ、「同じ中国人なの?」と驚くばかりです。

「筆文字の魅力」とタイトルに書きながら、ただ「漢字」のことばかり書いてきてしまいました。
ただ、「漢字」とのこうした付き合いの中で、「漢字」の姿、成り立ちなどに触れて来ると、実際に「筆」を使って「漢字」を書いてみたいと思うようになったというわけです。正式に書道を習った人からは笑われるかもしれませんが、「墨」を磨ってあらたまった姿勢で半紙に向かうわけではなく、簡易な「筆ペン」で、ごく普通の紙に書くだけですが、筆の穂先の動きのクセをとらえて、お手本に近いバランスの取れた筆文字が書けたときの爽快さは実によいものだと思います。

全くの私見ですが、バランスの取れた筆文字は、日本人の性格としてよく言われる、「几帳面さ」と合っているような気がします。

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