今年の夏は猛暑にあたふたとしましたが、例年変わらず訪れる秋の風情を感じたのもつかの間、暦の上では早、立冬も過ぎました。
猛暑対策の散水チューブを取り付けてから、まだそれほど月日が経ってもいないような気がしましたが、容赦なく冬は訪れるのですね。

つい先日までは、シャワーで簡単に済ませられた入浴も、温かい湯船に漬かるのが恋しい季節になりました。でも、湯船に漬かる前には衣服を脱いで裸になるのが、寒い季節になるとちょっと抵抗がありますね。昔、といってもそれほど年月が経っていない私たちの親の時代では、それが当たり前だったと思いますが、私たちの生活は随分ぜいたくになりました。それだけ暑さ寒さに対する体の抵抗力が弱まって来ているということを頭に入れておかなければいけないと思います。とはいいながら、悲しいことですが、体の抵抗力を維持向上させることを考える前に、ついつい色々な対策用品を揃えてしまう方向へ行ってしまいます。

前置きが長くなってしまいました。湯船に漬かる前の脱衣所を温かくする話です。
これまでは、小型の灯油ファンヒータを脱衣所に置いていました。
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数年前までは、これで何も気にならなかったのですが、歳を取るとともに足腰の弱体化が進み、狭い脱衣所でよろめき倒れたりしたら大変なことになる恐れが増してきました。また、脱いだ衣類も冬になると当然かさ張ったものが増え、高齢化に伴って注意力の低下が進むことも否定できず、できれば狭い脱衣所で火の気は使いたくないものです。

そこで、頭より高い位置に設置する電気式の暖房機を導入することにしました。
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ネットで調べると、名前も聞いたことのないメーカーから、有名メーカーまでいろいろあり、価格も結構幅があります。長く使うものだし、多少高くても安全に使えて、信頼できる製品がいいだろうと考えて、三菱電機製に決めました。定価は82,950円ですがインターネット通販価格はなんと定価の35%の29,033円。定価って一体何なんだろう。

一応、ネットでこの製品の評判を検索してみると、その中には購入を躊躇してしまうような「全く役に立たない」「全然暖かくならない」というような批判記事も見受けられましたが、天下の三菱電機がいい加減なものを販売するわけはないだろうとメーカーへ寄せる信頼感から購入を決心しました。
取り付ける位置をどこにしたら良いか検討したのですが、製品についていた取扱説明書に「濡れた体に温風が直接当たると寒く感じることがあります」と書かれていました。さすが三菱電機さん。ですので、浴室の出入り口(写真の右側)は避けて、洗面台の上方に取り付けました。
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気になるのが暖房コストです。
灯油のコストは実測していないので正確にはわかりませんが、製品に書かれている燃料消費率0.32L/時、消費電力98Wの数字から計算すると、1時間あたり、およそ35円前後。電気料金も灯油価格も変化するので確定することは出来ませんが、電気暖房機の場合が、1時間当たりおよそ39円前後と大差はありません。安全性やら、灯油の補給の手間など考えると、コストの差は消えてしまい、電気暖房機の方に軍配が上がると思います。

電気暖房機を使った場合の室温の変化を測定してみました。
暖房機を運転する前の脱衣所の室温が13度。運転開始から30分経過して、室温が22度まで上昇しました。「あったかいなあ」と感じる程にはなりませんが、寒さを感じることはなく、まあまあの効果が確認できました。足元の寒さを心配していたので、床上と頭の高さの温度分布も調べてみると5度以上の温度差がありました。これは改善しなければと、早速電気屋で小型のサーキュレーターを買い求め、取り付けました。上に溜まった温かい空気を下方に向けて流れを作ってやることで、温度差は1~2度程に縮まりました。
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一寸体裁が悪いのですが、洗面台の上に取り付けたアルミ板は、暖房機から吹き出される温風が、洗面台のでっぱりで邪魔されて渦流となってしまい、下までスムーズに流れないため、その対策として取り付けたものです。

床に置いた灯油式ファンヒーターが消え、すっきりしました。

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既存の電気配線を分岐して、専用スイッチを取り付け、配線を壁の中に通し、暖房機の取り付けまですべてDIYの特技を生かし、自分でやりました。DIYアドバイザー、および電気工事士の勉強が役に立ちました。

実際の取り付け工事は昨年2月2日に完了しました。当時は灯油が1L100円前後していました。最近は原油が値下がりしています。電気料金は、原油輸入量の拡大および、自然エネルギー買い取りの影響により1kWh30円前後まで上昇しています。

最後に、工事完了時に作成したレポートを添付してみました。
脱衣所暖房

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