「この国と
  この地球(ほし)と
   私たちの未来
   ~はやぶさからのメッセージ~」
11月21日小田急線相模大野駅近くにある、相模女子大グリーンホール大ホールを会場に開かれた、相模原医師会創立60周年記念講演会として、宇宙航空研究機構(JAXA)名誉教授 的川泰宜(まとがわやすのり)先生による感動的なお話を聴いてきました。

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講演は約1時間半が予定されており、どんな話が聴けるのか楽しみに開演を待ちました。工学技術分野に深い関心を持っている自分にとっては、小惑星探査衛星「はやぶさ」の開発経緯をはじめとする専門的な話を予想していたのですが、先生のお話は、そういった技術的な話は少なく、それよりも力を込めてお話されたのは、宇宙開発を舞台として繰り広げられる日本人のものづくりの素晴らしさ、そして国境を越えて手を結び協力して偉大な事業を進め、その先に平和な世界を目指してゆくことの尊さであり、それをこれからの社会を担う若者たちの胸にしっかりと伝えたいという先生の強い信念が伝わってきました。

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地球から3億km離れた宇宙の彼方を航行している、大きさが、長いところでわずか540mという小惑星「イトカワ」に到着して、岩石サンプルを採取し、60億kmもの宇宙空間を自律制御の航法により再び地球に戻るという、とんでもない離れ業を成し遂げた日本人の高い技術力にあらためて驚嘆しました。

2003年5月9日に打ち上げられ、2年半にわたり宇宙空間を自律航法で目標とする小惑星「イトカワ」に近づきます。2005年11月に2度のトライアルで「イトカワ」からサンプルを採取し、地球へリターンするわけですが、途中では通信途絶により、行方不明になったり、4基のイオンエンジンが故障し絶望的になったこともありました。しかし、こうした度重なる絶望的な危機に見舞われながらも、サンプルリターンミッションに対して、何としてもやり遂げるんだという固い信念をもって敢然と取り組んだプロジェクトマネージャー川口純一郎氏をはじめとする俊英技術者らの見事なチームワーク、チーム全体を広い心で見守った的川先生方の努力を称賛したいと思います。

次回、先生のお話の中で強く印象に残ったいくつかを書きたいと思います。

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