2016年2月14日、まるで4月のような陽気の中をいつもと違ったコースで国分寺の佐々木先生のお宅へ向かいました。京王線の電車を「京王稲田堤」で降り、JR南武線「稲田堤」まで5分ほど歩きました。30年ほど前に通った乗り換え駅なので、すっかり記憶は消えており、キョロキョロしていたためかネットで調べておいた乗り継ぎの電車を逃してしまい、次の電車まで待つことに。南武線で府中本町へ向かう社内の案内画面で武蔵野線の運行状況に異状アリとの情報に気を揉みながらとにかく府中本町まで行き、武蔵野線に乗り換え、ひと駅乗って「北府中」で下車。後はパソコンで印刷した地図を手に、佐々木先生のお宅に向かうのみ。前回歩いた京王線府中駅からの道のりと地図で比べると半分以下の距離なので15分位で着けると見ていたのですが、4月の陽気の中、すたすた歩くのも億劫で自然ペースが落ちるのに加え、地図を見ながら歩くのは意外と時間がかかるものですね。

通いなれたJR八王子経由のコースが、多摩川を超える辺りが幾分自然を感じさせてくれるものの、年々人工構築物に埋もれていくような圧迫感を覚えるのと違って、大きく広がる青空のもとをひた走る伸びやかさが残っているように感じられ、気持ちの良い移動時間でした。通いなれた経路を、たまには変えてみるのも良いものですね。

北府中駅から25分ほど歩いてようやくたどり着き、汗を拭きながら玄関をノックしました。

本日朝、新しく仲間に加わられたKさんからメールがあり、口腔の具合が良くなく「欠席」とのこと。練習室に入ると、いつもなら先に見えている山梨韮崎から遠路来られているOさんご夫妻も見えません。男声が心細いなと心配していましたが、お二人の姿が現れ一安心。

基本の分離唱で耳を慣らし、讃美歌を歌います。指導されているMさんから示された曲のあと、メンバーの中からそれとなく「○○番」「△△番」と歌いたい曲を出して歌っていくといういつもの自由に楽しめる時間。

その後、「音感合唱曲集」から最近練習している曲を数曲歌いました。

休憩時間には今日の特別メニューとして、女声ハーモニーを楽しませていただきました。いつもは男声合唱を聴いてもらっていたのですが、今日は男声の人数が少ないことでお休み。いつもは遠慮していられる女声の出番です。

「スクールコーラス」から、まず「月夜」。指導のMさんはすごく緊張した面持ちだったのですが、素晴らしくきれいでかわいいハーモニーに驚かされました。パーティーの帰り道、月は明るく照り、星がまたたく夜道をネリーさんを見送る途中の心のときめきが感じられました。アンコールに応えて「谷間の水車」「水車」「茨垣」最後に「小鳥ならば」。佐々木先生のご指導を受け耳をひらいたハーモニーは、聴いてる人に感動を与えることもできるし、何より歌っている本人が一番楽しいんじゃないでしょうか。素敵な合唱を聴かせていただきありがとうございました。

休憩後の練習も、「讃美歌」「音感合唱曲集」「からたちの花」「渓川慕いて」など、今回は沢山歌いました。プラスアルファとして、私がコピーを持参してお願いした「朧月夜」。出版された曲集には含まれていないので、あまり歌われる機会が少なくて残念ですが、この佐々木先生が編曲された「朧月夜」は、私が卒業して間もない頃、合宿などの練習に参加した時にわけてもらった楽譜で、とても絶妙な和声の展開が、味わいのある詩にマッチしていてとても気に入っているものです。

作詞者は誰でしょう?と声が上がり、Mさんが開いてくれた曲集には「作者不詳」とのこと。「帰ってから調べてみます」と私は答えたのですが、ご存知の方も沢山いらっしゃると思いますが、文部省唱歌の多くに付けられている「作者不詳」の文字の裏には複雑な事情があって、ひとことでは説明できないことがわかりました。このことは、また稿をあらためて書こうと思います。

 

 

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