先日の投稿で名曲「からたちの花」にまつわるエピソードを書かせていただきました。作曲者山田耕筰の方に目が向いてしまっているのは、やはり私が音楽に深い心を寄せているからでありましょう。藤田圭雄氏が書かれた「東京童謡散歩」を読むと、作詞者北原白秋の作品の素晴らしさに多くの目が向けられているようです。

私の頭の中には、「山田耕筰自伝」(まだすべてを読んではいませんが)の中に書かれている言葉から、山田耕筰が少年期の辛かった思い出を、詩人北原白秋に語り、白秋がそのイメージをベースに「からたちの花」の詩を創り、山田耕筰が、曲を付けてこの名曲が生まれたという構図が出来てしまっています。ですから、「からたちのとげはいたいよ」「まろいまろい金の玉だよ」「からたちのそばで泣いたよ」「みんなみんなやさしかったよ」の言葉一つ一つに、山田耕筰の経験に基づいた「からたちの花」への強い思い入れが浮かび上がってきます。

さて言葉ではとてもうまく表現できません。この名曲を耳から味わっていただきたいと思います。佐々木基之先生から音感指導を受けられた増田順平先生が見事な混声四部合唱用に編曲されています。佐々木基之先生の指揮による山梨大学合唱団の演奏です。コンサートのステージ上の演奏は、「よそゆき」の顔になって、硬くなってしまって、多少こぎれいに仕上がっているようなきらいがありますが、私にとっては大切な宝物の一つです。下のバーグラフ左端の▷をクリックしてください。

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