2016年4月24日の放送は、「吹奏楽部を知る音楽会Ⅱ」です。
ゲストは、吹奏楽の名門と言われる、大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部の顧問として、同校吹奏楽部を指導して、「全日本吹奏楽コンクール」に特別演奏、特別表彰を含め32回出場している丸谷明夫先生。20160424B
同校吹奏楽部では何百という大勢の部員を3グループに分け、独特の指導と運営により、楽しく活気に満ちた部活動を展開しているそうです。毎年1月大阪で開催される「淀工グリーンコンサート」は、1万人を超える動員を誇っているらしい。その活動内容はメディアでも注目され、放送で取り上げられる機会も多いそうです。私はまだ放送を見たことがないのですが、関西方面の人なら観たことがある人もいるかもしれませんね。番組に、同校吹奏楽部を動員するのは色々課題が多いのだろうと勝手に想像していますが、今回の番組で演奏してくれるのは、この番組には良く出演される「シェナウインドオーケストラ」です。
指揮は、クラシック音楽の古典から現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、様々なジャンルとのコラボレーションを積極的に行って、今後の活躍が期待されている栗田博文さん。
20160424C

吹奏楽の演奏は、その勇壮な響きと明快な拍動の魅力に惚れて、中学校でクラブに入ってユーホニュームという楽器に触れたことがあります。当時はベビーブームで学校が増設された時期で、新設された中学校にあってクラブ活動も出来立てほやほやの少人数で、顧問の先生も四苦八苦していたようです。従って、コンクールに出るような段階には程遠く、どんな曲をやったのかも覚えていません。許された少ない予算を使って購入した虎の子の楽器を大事に扱ってプップカドンドンと鳴らしていた位の記憶しか残っていません。中学2年で栃木県矢板市の中学校に転校したのですが、そこの吹奏楽部が盛んな活動をしていて、見事な響きに圧倒されたのが強く印象に残っています。残念なことに、楽器は生徒自前だということを聞き、買ってもらえる経済力は無いと自覚していたため、指をくわえて演奏を聴いていました。
自衛隊のブラスバンドなどが行事に合わせて近くに来た時などは、喜び勇んで聴きに行ったことを覚えています。

それはさておき、吹奏楽の魅力は何といってもその迫力でしょう。音響効果が計算し尽されたコンサートホールに限定されず、屋外で音楽を多くの人々に伝えるといった場面で、その本領が発揮されるのだと思います。勿論、コンサートホールではその豊かな響きに我を忘れて聴き入ることができます。大音量の場面ばかりでなく、クラリネットや、アルトサックスの奏でる柔らかなメロディーも、コンダクターの手腕次第でうっとりと聞き惚れるものになりますね。

今回の番組では、先ず「カーペンターズ・フォーエヴァー」と題して、有名な曲「シング」「愛のプレリュード」「トップ・オブ・ザ・ワールド」「遥かなる影」「スーパースター」「ふたりの誓い」をメドレーで演奏。

続いて、「1930年代~2000年までの人気曲メドレー」と題して、「シング・シング・シング」「サンダーバード」「宇宙戦艦ヤマト」「メイン・ストリート・エレクトリカル・パレード」「残酷な天使のテーゼ」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「あまちゃん オープニングテーマ」

演奏そのものも素敵なのですが、印象に残ったのがアルトサックス奏者の女性のきりりと引き締まった口元を中心とした表情がとても素敵だったことです。私の伊達や酔狂も少なからずはあると思うのですが、カメラマンも繰返し彼女を画面の中心に据えてアップするところが何度もあったし、そのカメラの画面をチョイスしたプロデューサだか何だかわかりませんが、その人達の目にも適っていたのだと思います。シェナウインドオーケストラのHPを見ると、アルトサックスの首席奏者は男性で、向かって彼女の右にいる人らしいのですが、おそらく彼女は次席奏者として実力も備わっているのでしょう。何事も、完成された姿というものは、見るものに感動を与えてくれるものだと思います。

Follow me!