2016年6月5日の放送は、先週の「久石譲が語る歴史を彩る6人の作曲家たち」の後編です。

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後編は20世紀に入ってからの音楽の変遷、進化を取り上げるということです。

まず初めに紹介されたのが、ミニマルミュージックと称される、私にはその意味がよくわからないのですが、ゲスト久石譲さんの作曲による、この番組のテーマ曲「Untitled Music」。ヴァイオリン協奏曲のスタイルで作られており、司会の五嶋龍さんのソロが加わります。20160605B

ブリタニカ国際大百科事典で「ミニマル・ミュージック」をひくと、「1960年代からアメリカのラ・モンテ・ヤング、S.ライヒ、T.ライリーらが始めた実験音楽の傾向。「反復音楽」とも呼ばれるように、短い旋律やリズム・パターンを繰り返すプロセスの中で、位相をずらしたり音をとばすなどして徐々に変化させていくのが特徴。テープ・ループによる反復やインド、アフリカなど非西欧音楽からの影響などがうかがわれる。70年代に流行し、M.ナイマンやP.M.ハーメルらヨーロッパの音楽界にも影響を与え、またロックにも取入れられた。環境音楽・瞑想音楽としても聴かれている。」とありますが、良く理解できません。

次に紹介されたのが、名前だけは聞いたことがある、K.ペンデレツキの「広島の犠牲者に捧げる哀歌」の抜粋。基本的なルールを壊して作ったというペンデレツキの音楽は、意識して聴くのははじめてです。楽譜を紹介してくれましたが、まったく初めて見る驚きの楽譜です。「一番高い音で演奏する」「揺らすように演奏する」「特殊奏法で音を出す」など、彼独自に考案した楽譜(というより記号の集まり)にしたがった演奏を聴くと、「これが音楽なの?」と首をかしげるような響きの連続です。五嶋龍さんも言ってたように「不気味」な感じでもあります。タイトルが「広島の犠牲者に・・・」とありますから、その「不気味」さが、作曲者の狙った音楽表現の一面かも知れません。

次は、S.ライヒの「クラッピング・ミュージック」というもので、何種類かのリズムパターンを変化させながら手を打ち鳴らして繰り返していくものです。番組の途中に挿入されていた「タップダンス」の靴音かと思って聞いていたものがこれだったのです。S.ライヒ曰く「複雑になりすぎた音楽をあらためて原点に回帰する」らしいのですが、確かに音楽の3要素といわれるものから、メロディー、ハーモニーを取り除いたリズムだけで何かを表現しようとしている「原点回帰」なのかもしれませんね。

最後に、「原点に回帰」した音楽をさらに進化させるとして創られた J.アダムズの「ロラパルーザ」より。20160605D

もうこの辺になると、「よくわかりませーん」という印象しか残りませんね。「音楽会」というより「音楽文化史博物館」を訪れたような印象でした。

 

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