2016年6月19日の放送は、「ニュースタンダードの音楽会」です。「ニュースタンダード」という名前は聞いたことがありますが、あまり馴染みのないジャンルですが、幅広い音楽の世界の、自分の知らない一面を学ばせてもらうというスタンスで番組を視聴しました。今回の企画は、70年代から80年代のヒットナンバーを、現在若い人たちが新たなアレンジで歌い演奏することが増えているという状況にスポットを当てて、ビッグバンドの迫力ある演奏でニュースタンダードの名曲といわれる数々の曲を聴こうというものです。

演奏を聴かせてくれるビッグバンドは、ハワイ出身の日系三世トランぺッター「エリックミヤシロ」がリーダーとして9年前に結成された、ジャズ、Jポップ、ロック、クラシックなどのジャンルを問わないオールマイティーなトッププレイヤーたちで形成されたビッグバンドで、メンバー全員が自己のバンドリーダーとして活躍しており、「ビッグバンドジャズ」という枠を超えて、様々なメディアをはじめ全国各地のコンサートなどから出演依頼が殺到しているのだそうです。20160619D

今回演奏する曲の殆どの編曲を手懸けた新進ジャズ作曲家狭間美帆さんは、1986年生まれ。国立音大卒業後、ニューヨークに留学、現在ニューヨークを拠点として活躍中だそうです。20160619A

今回演奏する曲の作曲者は、ジャズ愛好家ならずとも名前を知っている、スティーヴィー・ワンダー、マイケル・ジャクソンをはじめ、数人の名前が並んでいます。

今回放送された、新しい感性でアレンジされた曲に限らず、ジャズと呼ばれる類いの音楽は、じっとして聴くのではなく、自分も手を叩くなり、振るなり、脚を踏み鳴らしたり、体ぜんたいを動かしながら楽しむものだとあらためて実感しました。司会を務める五嶋龍さん、アシスタントの女性も演奏中ステージの脇で腰かけながらも、両手を振りカラダを揺らしている姿が画面に映されていました。

ジャズの演奏者は、演奏そのものに集中し、音楽そのものに没頭しているわけですが、聴く側は様々なスタイルが許されていると思います。勿論、コンサートホールで高い入場料を払って聴きに来ている他の人に迷惑をかけないよう配慮するケースもありますが、録画・録音されたものや放送など様々なメディアを利用して、それこそ各自が自由なスタイルで楽しめる性質のものだと思います。音楽が生活そのものと一体化して楽しまれている形態なのですね。

それと比べると、クラシック音楽や、私たちが親しんでいる合唱音楽の場合には、演奏する側に立ってみた場合にはジャズと共通したことが言えると思いますが、聴く側を見ると、何か他の事をしながらというのは少ないと思います。勿論、いろいろな人がいるわけですから、「ながら」族もいるでしょうけれど、私はやはりこうした音楽を楽しむときは、他の事とは切り離した時間、空間を作り、ただひたすら音楽に浸りたいし、浸れるという形態を取れるよう心掛けています。

そんなことを考えながら今回の番組を観ていました。

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