2016年6月26日の放送は、「リズム歌謡の音楽会」です。

ゲストには、大阪大学准教授(音楽学研究室)の輪島裕介さん。東京大学大学院人文社会系専門分野(美学芸術学)を専攻された文学博士で、専門はポピュラー音楽研究、民俗音楽学だそうです。私などが愛好する音楽とはジャンルも異なり、接する音楽の側面も違いますので、あまり馴染めないかもしれませんが、音楽という人類の一つの文化活動を広い角度でとらえた時に、私の知らない面を教えてくれるのかも知れないという期待を持って番組を見せてもらいました。20160626A

演奏は、前回と同じ、エリック・ミヤシロEMバンドです。20160626B20160626C

昭和の歌謡曲は「リズム」から始まったそうです。私は「歌謡曲」といえば、もっと広い範囲を指していると思っていたのですが、今回の番組で取り上げる「歌謡曲」はその一部だと認識しています。

取り上げた歌謡曲は、笠置シヅ子「東京ブギウギ」昭和22年、美空ひばり「お祭りマンボ」同27年/「ひばりのチャチャチャ」同31年、浜村美智子「バナナ・ボート」(リズムはカリプソ)同32年、小林旭「アキラでツイスト」同37年、渡辺マリ「東京ドドンパ娘」同36年、最後は橋幸夫「恋のメキシカンロック」

番組の中の説明では、当時の音楽業界は、こぞって毎年新しいリズムを取り上げ、そのリズムに乗せて数々のヒット曲を売り出していたのだそうです。発表年を見ると私が小学校の頃ですね。記憶をたどってみると、好む好まざるを得ず、ラジオやら、街中のスピーカーからこれらの音が流れてきて自然に耳に入ってきていたように思います。これらのリズム歌謡を流行させることによって、戦後の復興期も一段落して生活に少しずつゆとりのようなものが出て来て、経済をさらに活気づけようと業界が盛んに音頭を取っていた時代なのかもしれません。

今日の格言として、美空ひばりの「あせらず おこらず あきらめず」という言葉が取り上げられていました。番組制作者の意図は、この時代の背景にあったのが、そういうことだったのではないかということが言いたかったのだろうと思いました。

 

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