これまで我が家で使っていたテレビのアンテナは、何十年も昔からどこでも見かけるような屋根の頂上に立てたアンテナマストのてっぺんに魚骨の形をした八木アンテナでした。現在地に家を建てた当時はテレビ電波はVHF帯域の電波に乗せて送信されていましたので、アンテナはその電波の波長に合わせた両手を伸ばしたほどの幅を持った大きなものでしたが、その後、VHF帯域の電波ではチャネル数が足りなくなることへの対策と併せ、難視聴地域対策として地上デジタル(UHF電波)に切り替わり、魚骨の形は変わりませんが、UHF帯域の電波は極超短波と言われるくらい波長が短くなり、アンテナも小さくなりました。%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%8a%e6%af%94%e8%bc%83%e7%94%bb%e5%83%8f

こうした経緯もありましたが、これで受信についてはまったく問題がなかったのですが、一昨年、太陽光発電パネルを設置してから思いもよらなかった問題が発生してしまいました。p1020818-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

何処からか飛んできた鳩がアンテナにとまり羽を休める習慣が付いてしまったのです。羽を休めるだけなら、お好きなだけどうぞと言いたいのですが、羽を休めると同時に爆弾(糞)を落としていくのです。瓦や、コロニアルの屋根材の上なら爆弾を落とされても、「しょうがないな」くらいで済まされるのですが、太陽光パネルとなると、それでは済まされません。発電能力が低下するという被害を被るのです。糞の影になった分だけ発電できないのではなく、影になった素子が抵抗となって、その素子を含む回路全体が影響を受けることになり、被害は小さくはないのです。スマートな外観が、糞で汚されるのは見た目も感じが良くないですよね。知人にこの悩みを話したところ、「我が家はとっくにアンテナを撤去したよ。まだ付けていたの?」と一笑されてしまいました。p1020819-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc-2

鳩に憤慨(糞害)しても始まらない話なので、対策としては、屋根の上のアンテナを撤去するしか方法はありません。そうすると、別な手段でテレビを受信しなければなりません。前出の知人は、ケーブルテレビにしたそうですが、あまりテレビを鑑賞しない我が家にとってはケーブルテレビの料金は大きな負担に感じます。調べてみると、アンテナ技術も進んできていて、平面アンテナ(デザインアンテナと呼ばれることもある)が使えそうだということが分かりました。壁やベランダに取り付けて利用できるのです。素人の私が、屋根の上に登るのは、危険でためらわれるのですが、これなら自分でも取り付けられそうです。アンテナ本体は1万円出せばそこそこの性能の品が手に入りますが、電気屋さんに工事を頼むと4~5万円かかるという情報もあり、それならDIYの経験を活かし、自分でやることにしました。

新しいアンテナは、なんとか自分で取り付けられるのですが、古いアンテナを撤去しなければなりません。本職に工事を依頼するしかないのですが、下手をするとアンテナ撤去の際に、太陽光パネルに与える影響が心配です。名案を思い付きました。太陽光発電設備を設置してもらった業者に、鳩の糞で汚れたパネルの清掃をしてもらい、それと併せて古いアンテナの撤去をしてもらうのです。この業者は、一昨年の設置工事を見ていても、きちんと丁寧な工事をしていたので信頼を置いていますし、太陽光発電設備の何たるかを熟知しているので、安心して作業を頼めるのです。多少費用がかさんでも、この安心が買えれば納得できます。パネルの清掃とアンテナ撤去、廃材処分、作業前後の発電設備の性能確認までを二人で作業して、税抜き35,000円でしたので、まあリーズナブルなところかなと思います。清掃前のパネルの外観です。かなり汚されていますね。dscn0512-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

清掃後のパネル外観です。新品同様に奇麗になりました。dscn0517-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

撤去した八木アンテナに代わるものとして購入したアンテナは、マスプロ電工スカイウォーリーU2SWL20B(家庭用UHFアンテナ20素子アンテナ相当の利得 ブースター内蔵)です。楽天市場では12,503円ですが、Amazonで購入すると8,019円(送料無料)で手に入りました。p1020919

アンテナの性能は、八木アンテナ20素子相当と書いてある能書きを信用すれば、これまでと同様に受信できるのだと考えていました。ただ、問題はベランダ取り付けとなると、これまでと同じように東京スカイツリー方向には隣の住宅の影となってしまうため安心できません。地上デジタル放送電波の中継所が最近沢山開局しているようなので、調べてみると裏高尾に建てられた中継所のサービスエリアに我が家も含まれていることが分かり、その方向には100m以上離れた中学校まで邪魔するものがありません。これなら受信できそうだと考えて、平面アンテナを取り付けました。p1020841-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bcさて、いざ受信できるかどうか確かめてみると意外な結果に。これから、奮闘が始まることになりました。この続きは、また別稿で書くことにします。

 

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