2016年9月11日の放送は、「オーケストラで高揚する音楽会」と称し、ゲストに世界的DJと言われているジェフ・ミルズを迎えて、オーケストラとテクノロジーを融合させた新しいスタイルの演奏が紹介されました。

0_8ジェフ・ミルズは、1963年アメリカ中央北東部にある自動車工業が盛んな街として知られるデトロイトに生まれ、デトロイト・テクノと呼ばれる現代エレクトロニックミュージックの原点と言われるジャンルの先駆者だそうです。DJとして年間100回近いイベントを世界中で行う傍ら、オーケストラとのコラボレーションを2005年より行っていて、チケットが全部売り切れとなる超売れっ子なんだそうです。

0_10音楽イベント「爆クラ」を主宰する著述家の湯山玲子さんがもう一人のゲストです。クラシック音楽の新しい聴き方を提唱しているそうです。0_12同じくアメリカ、ボストンで1989年に生まれた、日米ハーフの指揮者、ユウガ・コーラー。ハーバード大学コンピュータ科学科を首席卒業した秀才で、ジュリアード音楽院を最年少で指揮をアラン・ギルバートに師事しています。最近のコンサートでは、開演5時間前から聴衆が並び始めたということも話題となるほど好評を博している若手指揮者です。指揮の動作を見ていると、実に細かく計算された動きで、拍の止め方、抑揚の示し方などわかりやすい指揮法だなと思いました。0_14そもそも「高揚する」って、どういうことなのかなとタイトルを見て感じました。「音楽には気持ちが高まる秘密が隠されている」という出演者の話を聞くと、例えば、「反復に酔いしれるパッヘルベルのカノン」「ビートを感じるハチャトゥリアンの剣の舞」が紹介されましたが、ああここでいう「高揚」とはそういうことを指しているのかと理解しました。もう一つの「精神的な高揚」という効果も、忘れられない音楽の効用の一つだと私は思うのですが、今回の番組ではその話は出なかったですね。

著述家のゲストの話も、「新しい音楽の聴き方」という観点での話でした。へえ、そんな聴き方もあるんだなという珍しいことを聞いたという印象でした。

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