秋田旅行二日目は、みちのく小京都と呼ばれている角館(かくのだて)を訪れ、大切に保存され人気のある文化遺産を堪能してきました。

国道13号線を南下し、国道46号線をひたすら内陸へ走り、約1時間のドライブで角館に到着しました。桧木内川沿いに広く作られた杉並木駐車場に車を停めて、散策に入ります。

角館に今も残る城下町の街並みが作られたのは江戸時代の初め1620年(元和6年)はで、その後は佐竹北家の城下町として栄えたそうです。玉川と桧木内川沿いに市街地が拓け、三方が山々に囲まれたこの町は、歴史ある武家屋敷と桜並木が美しい、まさに「みちのくの小京都」と呼ぶにふさわしい風情を漂わせた観光名所となっています。

北側に位置する内町(うちまち)は深い木立で覆われ、重厚な屋敷構えと黒板塀が連なり落ち着いた城下町の趣が漂っています。

一方、南側の外町(とまち)は町人町としての賑わいが感じられ、びっしりと商店が連なります。役場のある広場が境界線となって大火を防ぐ「火除け」と呼ばれているそうです。

広く整備された道路の両側に、静かに立ち並んだ歴史的建造物の数々を眺めながら歩くだけで、気持ちが落ち着いてきます。見学できる武家屋敷は6軒あり、その中でも青柳家と、石黒家は屋敷も広く、見応え十分。

青柳家は、およそ400年の歴史がある名家で、角館散策の定番となっているところだそうです。3000坪の広大な敷地、入り口に構える立派な薬医門(やくいもん)は、藩への功績が認められ、特別に許可された門です。青柳家の格式の高さを物語っているそうです。「武器庫」では、貴重な家宝の刀が透明なケースに収められていて、束を握って実体験できるコーナーが設けられていました。

日本初の西洋医学の翻訳書「解体新書」がよく知られていますが、青柳家と姻戚関係にある小田野直武は、「解体新書」の挿絵(附図)を描いて、その名を高めた人です。

角館の武士は、陪臣といって、家臣のさらに家臣という立場だったので、禄は極低く抑えられていたらしい。幕末近くになって、絹、菅笠、樺細工などの殖産に積極的に取り組んだ結果、今に残るような家屋を維持できるほどの財力を持ったのだそうです。角館の樺細工を「樺細工伝承館」で見ることが出来ました。

武家邸散策に疲れた足を休めるのにちょうど良いところに、茶店がありましたのでとりあえず一服。「みそきりたんぽ」と「こんにゃく玉」をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何にせよ、初めて訪れるところなので、ガイドブックが頼りになります。角館で昼飯時を迎えたので、ガイドブックを開けると「食欲をそそる地粉の香り」とうたって、角館そばが紹介されていました。その中でも、ソバの実を殻ごと弾いた「田舎そば」と、殻をむいた、いわゆる「更科そば」とをセットで出してくれる「そば切り長助」に魅かれて、地図を頼りにその店を探し当て、「十割二色もり」を注文しました。旅先で食べるものは、格別美味しいものですね。

角館を後にして、秋田市内に戻り、秋田港へ廻ると今度は一転して現代の建造物「セリオンタワー」が目の前にそびえたちます。空模様は昨日より雲が少なくなっているので、雲間から覗く夕陽が観賞できるかも知れないと期待に胸を膨らませて、タワーに登りました。日没までに少し時間があるので、タワーの足元にある建物の売店でショッピング。地元の名産を漁るのが当たり前のコースですが、色とりどりのドライフルーツを沢山並べて熱心に説明している店があり、独特の製法を研究していて、美味しいドライフルーツを各種味見させてもらいました。イチゴや桃など滅多に見られないものまであります。小さく切ってヨーグルトに漬けて一晩おくと、柔らかくなってじつに美味しく食べられると教えてくれました。家内が気に入って、家族や知り合いの人たちへの秋田土産にと、このお店でたんまりドライフルーツを買い込みました。

フルーツを、店の近くに設けられている運送業者の窓口で発送を済ませ、エレベーターで地上100mに位置する展望台へ上がりました。雲間に時折顔をのぞかせる夕陽がまさに日本海に沈んでゆく様を眺めることが出来ました。夕陽と雲のコラボレーションで、刻一刻と変化を見せるありさまは、まさに名画を観るようでした。ホテルに戻り身軽になって、旭川沿いの川反通りを500mほど歩いて川を渡ったところにある「うまい肴 然」という店で「きりたんぽ鍋」を突きながら、適度にアルコールも流し込み、新鮮な魚介類をいただきました。

秋田 男鹿半島 角館へ行ってきました。

秋田旅行三日目(最終日)

Follow me!