第一日は、日本電産サンキョーでの充実した研修を終えて、宿泊地のホテル「渋の湯」で体が芯から温まる温泉につかり、美味しい食事をいただきながら楽しい宴を楽しみ、それぞれが無理のない時間にそれぞれの部屋に戻り、それぞれ夢路を辿りました。

諏訪湖を見渡せる窓は、寒冷地ではもう珍しくなくなった二重窓になっていますが、昨晩は全く結露していなかったのですが、朝はさすがに薄っすらと白く結露しており、暖房が効いて寒さを全く感じない館内と、外気との温度差の大きさを思い知らされました。朝湯に浸かって目がぱっちり開いたところで、朝食が並べられた部屋に入ると、昨夜のご馳走に負けず劣らずの豪勢な朝食に驚きました。写真を撮っておかなかったのが残念です。

ホテルを出て、ゆっくり歩いて10分もかからない感じで、二日目の研修地となる、セイコーエプソン㈱上諏訪本社に到着し、同じ敷地内にある「ものつくり歴史館」に入りました。本館に入り、エントランスホールに入って印象的だったのは、会社の誇る技術の数々と合せて数多くのオリンピックメダリストが展示されていたことです。広告効果を狙っているのは勿論だとは思いますが、この人たちを育ててきた会社のふところの大きさにも感心させられるものがあります。

昨日の研修で訪れた、日本電産サンキョー㈱もそうですが、精密機械産業が発展してきた背景には、この諏訪湖周辺の地域に昔から盛んだった繊維産業が化学繊維の発展により衰退したことに危機感を感じて、この地域を「東洋のスイス」と呼び、精密機械産業を盛り上げるべく健闘してきた人々の動きには、同じ日本人として大変興味をそそられるものがあります。戦争中には、精密加工技術が軍需製品に応用された悲しい歴史もありますが、戦争の惨禍からの復興も成し遂げ、それまでスイスのオメガが担当していた公式計時をセイコーが担当し、世界にその技術の高さをアピールしたことは、当時中学生、高校生だった私たちの記憶に強く刻まれている事実でしょう。

現在、セイコーエプソン㈱の4つの骨となる「プリンティング領域」「ビジュアルコミュニケーション領域」「ウェアラブル領域」「ロボティクス領域」の中で、事業規模としては「プリンティング領域」が7割に近いウェイトを占めているそうです。私たちが仕事でも個人でも使っているパソコンと切り離せないプリンタは、EPSON製品が大きなシェアを占めていますね。インクジェットプリンタでも、腕時計生産で磨き上げた精密加工技術を駆使して、独自の技術を誇っているそうです。私も先月まで使っていたC社のカラーレーザープリンタから、インクコストが大幅に低減されたという売込み文句に魅かれてEPSONの発売間もないインクタンク方式のプリンタに乗り換えました。

「プリンティング領域」に次ぐ事業領域の「ビジュアルコミュニケーション領域」では、プロジェクターがめざましい進歩を遂げているのに驚きました。私がこれまで知っていたプロジェクターは映像を映すだけ、即ち情報が一方向のみの移動だったのですが、見せてもらったプロジェクターは、投影された映像の中に、自由に書き込みができ、その映像を装置の中に取り込むことが出来るのだそうで、映像をベースにして共有しながら遠隔地でディスカッションできる会議も実現できるのですね。とある学校では、すでにこうしたプロジェクターが設備されているそうです。このプロジェクターについて興味のある方は、こちらをどうぞ。

たった2日間の研修旅行でしたが、実に充実した内容の研修でした。企画して下さった方、色々手配をして下さった方に厚くお礼申し上げます。

おもちゃ病院まちだ 充実した研修旅行(第一日)もどうぞ。

Follow me!