2019年1月11日読売新聞朝刊相模版に、興味を引く記事が載っていました。

私達の生活を維持する上で欠かすことが出来ないエネルギーに寄せる関心は年々高まっています。かつては、何の懸念もなく、当たり前に使われていた石炭、石油も、限りある埋蔵量が話題となり、それ以上に深刻な環境汚染の問題が人口に膾炙されてきました。それらを解決する夢のエネルギーとかつて謳われ登場した原子力エネルギーは、安全性に対する十分な技術が確立されない段階で普及してしまい、事故を起こして処理しきれていない問題を抱えています。そうした流れの中で、着目されてきたのが太陽光や風力、水力といった自然エネルギーの利用ですが、これらの利用に関してはまだ発展段階であり、なによりも供給安定性に問題があり、大きな課題となっています。そこで浮かび上がってきたのが、エネルギーの貯蔵、運搬の問題です。社会全体として、様々な取り組みが進められていますが、こうした状況の中で新春にふさわしい明るい技術関連のニュースです。

私の家でも、環境に優しいエネルギーの利用に関心を持ち、4年前から太陽光発電システムを導入しました。日中、発電して我が家で使いきれなかった、いわゆる”余剰電力”を電力会社に買い取ってもらい、システム導入の初期投資のおよそ半分を回収するところにいたっています。ただし、この買い取り制度は、太陽光発電の普及を促進させるために国が定めた高めの価格で、その価格で買ってもらえるのは10年限定です。排気ガスなど汚染物質を出さないクリーン発電ですが、夜間は一切発電しないのは当たり前ですね。夜間は相変わらず電力会社から購入するしかないので、当然誰でも考えるのが日中余った電力を蓄えられないかという問題です。

視野を一般家庭のレベルに置いて考えられるのが、家の片隅に置くことが出来る蓄電池の導入ということになりますが、まだまだ蓄電池の導入はコストがネックとなり、普及するに至っていません。

エネルギーの貯蔵の問題を社会的レベルで考えると、実用性が高まって来つつあるのが、水素エネルギーの利用です。トヨタ自動車が開発したMIRAIをはじめ、水素燃料で走る自動車が作られ、その走行を支える水素ステーションが各地につくられつつあります。まだまだ緒に就いたばかりだと言っていい水素エネルギーの利用ですが、放射能汚染物質などを出さないクリーンエネルギーとはいえ、まかり間違えば爆発事故を起こしかねません。水素の取り扱いについて、取り扱い業者をはじめ、社会組織としての安全確保に向けた取り組みが必須であることと同様に、私達一般消費者に対する安全知識の啓蒙も欠かすことが出来ないでしょう。また、私たち自身の安全(危険)意識も、今以上に高める必要があると思います。

今回は、水素エネルギーの利用に至る概括的な話で終わりましたが、また次回以降に、スペラ水素についてなど、もう少し詳しく話を展開していきたいと思います。

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