私達の三女の娘が一歳となり、連れ合いの保護者と共に相模大野駅近くの京懐石料理店にて、3月3日にお祝いの食事会を行いました。私たちにとっては、こんな高級料亭で食事するなんてことは滅多にないので、料理そのものに勿論、大きな期待はあったのですが、予想もしていなかったことでびっくりさせられました。

娘は、「娘(孫)の食事の用意をしなければならないから」と、一足先に料亭に行きましたが、私達と同じ料理を食べるわけにいかない一歳の子供用のための離乳食を準備するのだろうくらいにしか考えていなかったのです。部屋に案内されて見るとびっくり!なんと、娘が、今日のゲストのために朱塗りのお盆の上に創作料理を作っているではありませんか。聞くと、昨日の夜中の2時までかかって、自宅で下ごしらえを済ませておいたものを、手際よく並べているところだったのです。仲居さんも感心して見ていました。出来上がったのがこれです。一歳の子供が食べられる食材を組み合わせて作り上げたものです。イチゴの頭と胴体に挟まれたバナナで作られた顔の目と口はどうやって作ったの?と聞いたら「海苔を切って作ったの」と。他にも、ベビーチーズをカットしたものや、錦糸卵を使って見事に仕上げていたのを見てびっくりしました。
娘は、宝飾品を制作する専門学校へ行き、普段我々が目にしたことがない加工技術を学んでいたのですが、宝飾品と食材との違いはあるとはいうものの、新しいものを創り上げるという試みは共通しているのかもしれません。我が娘ながら、「良くやった!」と拍手喝采して上げたい一コマでした。

両親から、代わる代わるスペシャル創作料理を口に運んでもらってご満悦な孫は、何とも幸せそうです。

私たち大人5人は、美味しい懐石料理をいただき、食後のデザートにアイスクリーム(バニラまたは黒糖)または抹茶を選ばせてもらいました。若い二人は、2種類のアイスクリーム。そして年寄り3人が抹茶を選んだのですが、運ばれた抹茶のお茶碗が素敵なものでした。抹茶に添えられた干菓子も三者それぞれ違ったもので、感心して抹茶をいただきました。

今日、利用させてもらった部屋は、5人プラス幼児1人で食事するにはもったいないほど広い部屋で、窓側には和風の庭が設えられていて、襖には「義経と弁慶」の「勧進帳」の大判の墨絵が飾られていて、とても落ち着いた雰囲気の部屋でした。仲居さんに聞くと、この部屋では良く「茶会」が開かれるとのことでした。

とても贅沢なひと時を過ごすことができた一日でした。

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